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革製品を濡らしてしまったら?正しい応急処置と予防措置を解説!

革製品は雨に弱く、うっかり濡らしてしまうとシミや型崩れ、さらにはひび割れの原因にもなります。本記事では、濡れた革製品を見つけたときにすぐできる応急処置から、ドライヤーを使った安全な乾燥方法、乾燥後の保湿ケア、さらに今後の予防措置まで、わかりやすく解説します。
濡らしてしまった革製品が抱えるリスク
革製品を濡らすと、内部の水分バランスが崩れ、様々なトラブルを引き起こします。以下の主なリスクを確認しましょう。
色ムラ・シミの発生
水滴が乾くと、表面の色素が移動して濡れた部分だけ濃淡が残る
型崩れ
濡れた革が柔らかくなることで、バッグや靴の形が崩れやすくなる
ひび割れの予兆
乾燥と水分の急激な変化で繊維が硬化し、後日ひび割れが発生しやすくなる
カビ・菌の繁殖
湿ったまま放置するとカビが生え、酵素で革を分解
悪臭
雑菌が繁殖し、革特有の風合いとは異なるイヤな臭いが定着
濡れたまま放置するとこれらの問題が複合的に進行します。濡らした直後から速やかに対処することが重要です。
すぐ行うべき応急処置
濡れた革製品を発見したら、まずは水分を取り除き、被害を最小限に抑えましょう。
水滴の吸い取り
乾いたタオルやキッチンペーパーで、叩くように水分を吸い取る
優しく拭き取る
マイクロファイバークロスで、表面を強くこすらずサッと拭く
内側もチェック
靴なら中敷きを外し、バッグはポケット内部まで湿りがないか確認
型崩れ防止
バッグには丸めた新聞紙、靴にはシューキーパーを入れて形をキープ
風通しの良い場所へ
直射日光を避け、風通しの良い室内で乾燥させる
これらの手順を踏むことで、水分によるシミやカビのリスクを大幅に減らせます。
ドライヤーを使った安全な乾燥方法
応急処置だけでは完全に乾かない場合、ドライヤーを使うこともあります。ただし、使い方を誤ると革が硬化・収縮し、かえってひび割れを招くため注意が必要です。
冷風モードを使う
風量は弱め、温風は避けて冷風設定に
20cm以上離して当てる
近づけすぎると革の表面温度が急上昇し、油分が蒸発
動かしながらムラなく乾かす
同じ箇所に当て続けず、ゆっくりと動かして風を当てる
完全に乾く前に止める
表面だけ乾燥して内部が湿ったままになると、かえってカビやシワの原因に
これらを守ることで、ドライヤーを使っても革を痛めるリスクを抑えられます。
乾燥後の保湿&栄養補給ケア
革が完全に乾いたら、失われた水分と油分を補い、ひび割れ予防のためのケアを行いましょう。
表面のホコリ落とし
柔らかいブラシや布で軽くブラッシング
レザーコンディショナー塗布
クリームやオイルタイプを少量ずつ塗り込み、革内部まで浸透
余分な油分の拭き取り
乾いた布で軽くポンポンと叩きながら、ムラなく伸ばす
仕上げ磨き
乾拭きクロスで表面を軽く磨き、ツヤを復元
スプレータイプ併用
起毛素材や縫い目には保湿スプレーを短距離からサッと噴霧
上記を行うことで、濡れた革製品が本来のしなやかさとツヤを取り戻し、ひび割れリスクを最小限にできます。
予防措置・日常メンテナンス
雨の日や万が一の「濡らした」トラブルを未然に防ぐには、日頃からの準備とケアが欠かせません。
撥水スプレーを定期使用
雨天前に全体的に噴霧し、表面を保護
バッグ・靴の選択基準
アウトドアブランドや防水加工革など、用途に応じて素材を使い分け
定期的な栄養補給
月に一度はクリームやオイルで水分・油分をチャージ
適切な保管
風通しの良いクローゼットで、シューキーパーや詰め物を活用
湿度計の設置
室内湿度は50~60%を目安に調整
これらを習慣化すれば、「濡れてしまった」時だけでなく、日常的に革製品を長く美しく保てます。
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- 雨で「濡れた」革製品も、正しい手順でケアすればダメージを最小限に抑えられます。ドライヤーを使うときは必ず冷風設定で20cm以上離すこと、乾燥後はしっかり栄養補給を忘れずに。日常の予防措置を徹底し、大切な革製品を長くお楽しみください。