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コラム

革・レザー製品のひび割れの原因は?対策や予防策をまとめてみた


ひび割れの原因


革はもともと動物の真皮(コラーゲン繊維)がタンニング加工によって強靭性を得た天然素材です。そのしなやかさや光沢は、革内に含まれる「水分」と「油分」のバランスによって保たれています。しかし、そのバランスが崩れると、繊維同士が固く結合できず、表面に細かな亀裂——いわゆる「ひび割れ」が生じます。

水分の蒸発

高温・低湿度環境で革内の水分が抜け、繊維が収縮して亀裂を生じやすくなる

油分の不足

皮脂やラノリン由来の油脂が失われると潤滑性が低下し、曲げ伸ばしのたびに繊維が傷む

紫外線ダメージ

太陽光や蛍光灯のUVがタンニンや油脂を酸化分解し、色あせや表面構造の劣化を招く

汗・皮脂の浸透

バッグの持ち手やジャケットの襟など皮膚に触れる部分に汗・皮脂が染み込み、局所的に乾燥を誘発

機械的ストレス

屈折部分や擦れやすい角部はコーティング層が剥がれ、内部繊維へのダメージが蓄積

カビ・微生物の繁殖

高湿度下でカビの酵素がコラーゲンを分解し、乾燥時に一気にひび割れが進行

ひび割れは単独の要因ではなく、これらが複合的に作用して起こります。まずは自分の革製品がどのような環境や状態で使用・保管されているかを見直しましょう。


ひび割れへの対策


ひび割れがすでに表面に見られる場合、進行を食い止めるための応急処置と、革内部への栄養補給が必要です。

ほこり・汚れの除去

馬毛ブラシやマイクロファイバークロスで表面の異物を優しく落とし、栄養成分が浸透しやすくする

優しい洗浄

レザー用中性洗剤か、少量のぬるま湯を含ませた布で汚れをオフ。強くこすらずにサッと拭き取る

コンディショナー塗布

ひび割れ部分を中心に、専用クリームやオイルを少量ずつ塗り込み、革内部に水分・油分を補う

拭きでなじませ

乾いた柔らかい布で余分な油分を拭き取りながら、ムラなく伸ばし込む

保湿スプレー併用

スプレータイプで縫い目や起毛素材も同時にカバーし、狭い部分までしっかりケア

これらは「失われた潤いを補って繊維を柔らかく保つ」作業です。ひび割れが深くなる前に、何度か繰り返して状態を安定させましょう


ひび割れの予防策


ひび割れを未然に防ぐためには、日々のちょっとした手間と保管環境の見直しがポイントです

月に一度の栄養補給

クリームやオイルを定期的に塗布し、内部まで潤いを届ける

紫外線対策

直射日光を避け、UVカットカバーや通気性のある袋で保護

室内湿度の維持

除湿剤や湿度計で50~60%をキープし、極端な乾燥や高湿度を防止

適度な通気と形状キープ

バッグは中に詰め物をし、ジャケットはハンガーに掛けて型崩れを防ぐ

こまめなブラッシング

起毛素材は専用ブラシ、スムースレザーは乾拭きクロスで表面を清潔に

定期点検

縫い目や折り曲げ部に小さな亀裂がないかチェックし、早めに応急ケアを実施

予防は応急処置より簡単かつコストも低く済むため、習慣化することで大切なレザーアイテムを長持ちさせられます。


最後に:手軽ケアにおすすめ「レザーウォッシュ」


日常ケアと応急処置でひび割れリスクは大幅に減らせますが、「もっと簡単に」「確実に」ケアしたい方には、株式会社ミズタニのレザーウォッシュをご紹介します。

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