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コラム
小学生低学年のためのグローブ&スパイク選びとお手入れガイド

野球を始めたばかりの小さなお子さんには、グローブとスパイク選びがとても重要です。せっかく買った道具ですから、長く大切に使いたいですよね。ここではスポーツ店の販売員さんから聞いたアドバイスを元に、低学年のお子さん向けにグローブとスパイクの選び方、そして革製品のお手入れ方法をわかりやすく解説します。「子どものグローブやスパイクを大事にしてあげたい」と思う保護者の方はぜひ参考にしてください。
お子さんに合った野球グローブの選び方
まずはグローブ(グラブ)の選び方です。小学校低学年向けのグローブ選びで大切なのは、手にフィットするかどうか。特に「指を入れる部分(指穴)のサイズ」がポイントです。店員さんいわく、グローブは見た目よりフィット感で選びましょう。指穴が大きすぎると指が安定せず、しっかり握れません。逆にきつすぎても痛くて使えません。実際にお子さんの手を入れてみて、指がしっかり収まり、手全体がグローブの中でブレないものを選びましょう。フィット感が良いとボールを捕りやすく、扱いやすさも格段に上がります。
もう一つ、グローブ選びで迷うのが革の硬さです。新品のグローブは革が硬めで、「子どもには扱いにくいかな?」と心配になるかもしれません。しかしご安心を。グローブの硬さは後から調整できます。例えば、専用のオイルを塗ったり、揉んだり、型付けサービスを利用したりすれば、使いやすい柔らかさに育てることが可能です。ですから、最初は多少硬くても大丈夫。「フィットするグローブを選び、硬さは使いながら調整する」くらいの気持ちでOKです。むしろフィットしないグローブはどんなに柔らかくしても使いづらいので、サイズ感を最優先に選んであげてください。
<グローブ選びのポイントまとめ>
- 指穴のサイズとフィット感が重要
- 指を入れる部分がゆるすぎるとボールをしっかり握れません。お子さんの手にぴったり合うサイズのグローブを選びましょう。
- 硬さは後で調整できる
- 新品で硬いグローブでも心配いりません。使っていくうちに馴染みますし、型付けやオイルケアで柔らかくできます。まずはフィット感を重視しましょう。
お子さんに合ったスパイクの選び方
続いてスパイク(野球用シューズ)の選び方です。こちらも最も大切なのはサイズ選び。特に成長期のお子さんだと「どうせすぐ大きくなるから、ちょっと大きめを買っておこう」と思いがちですよね。しかし、スパイクに関しては“大きめ”を選ぶのはNGです。
子どもの足の成長は半年で約5mmと言われます。一方、スパイクなど運動靴の寿命は激しく使うと半年~1年程度です。仮に2cmも大きいサイズを買ってしまうと、靴がすり減って買い替える頃になってもまだサイズが合っていないなんてことになりかねません。その間、お子さんは足に合わない靴でプレーすることになり、うまく力が入らず走りづらかったり、バタバタとした不自然な走り方になってしまいます。つま先にゆとりがありすぎると地面を蹴る感覚もズレてしまい、最悪ケガにつながることもあります。メリットはほとんど無いどころか、デメリットばかりなのです。
ですから、スパイクは現在の足にぴったり合うサイズを選びましょう。つま先に5~10mm程度ゆとりがあるくらいが適正と言われます。試し履きの際は靴ひもをしっかり締めて、かかとを合わせた状態でつま先に指一本入るか入らないか程度を目安にすると良いでしょう。「今ちょうど良いサイズ」を履くことで、靴本来の性能が発揮され、走る・踏ん張るといった動作も安定します。お子さんのプレーを支えるためにも、スパイクは大きすぎず小さすぎず、ジャストフィットのものを選んであげてください。
<スパイク選びのポイントまとめ>
- サイズは今の足にジャストフィットを選ぶ
- 「すぐ大きくなるから…」と大きめを買うのは逆効果です。足に合わないスパイクでは動きづらく、靴の寿命が来てもサイズが余ってしまうことがあります。
- ゆるい靴はケガのもと
- 特につま先がぶかぶかだと走りにくく、地面をうまく蹴れず転倒やケガにつながる恐れも。適度なゆとり(5~10mm)のサイズを選びましょう。
革製品のお手入れが大事!革が「水に弱い」と言われる理由
グローブやスパイクには上質な革が使われているものが多いです。お気に入りの革のグローブやシューズを長持ちさせるには、日頃のお手入れが欠かせません。特に注意したいのが「革は水に弱い」という点です。なぜ革製品は水に濡れると良くないのでしょうか?実は主に次の2つの理由があります。
- 1.革はタンパク質でできており、水で繊維が変質してしまうから
- 革の正体は動物の皮膚をなめして加工したものです。主成分はコラーゲンなどのタンパク質繊維。水に濡れるとこの繊維がふやけて柔らかくなり形が崩れたり、乾くときに硬く縮んでゴワゴワになったりします。例えば雨に濡れた革靴が乾いた後に縮んだり固くなった経験はありませんか?それは革のタンパク質構造が変化してしまったためです。革製品を水に浸すと、適切な方法でない限り革が硬化・縮小して本来の柔らかさが失われてしまうのです。
- 2.革の柔らかさを保つ油脂や水分が、水で流れ出てしまうから
- 革にはもともと適度な油分が含まれており、これが繊維同士の滑りを良くしてしなやかさを保っています。しかし水に濡れて乾くとき、その大切な油分まで一緒に流出してしまいます。油分が抜けた革は内部の潤いを保てずカサカサに乾燥し、ひび割れや破れの原因になります。実際、「革は水に濡れると必要な油分まで奪われて傷む」とよく言われます。つまり、水で洗ったり濡らしたりすると革は潤滑油を失い、硬くなってしまうのです。
以上の理由から、革製のグローブやスパイクは水に濡らさないことが大前提です。泥汚れを落とすにも、丸洗いは禁物。乾いた布や固く絞った湿ったタオルで表面を拭く程度にとどめ、水浸しにしないようにしましょう。また、汗をかいた後は風通しの良いところで陰干ししてしっかり乾燥させることも大切です。
とはいえ、泥や汗でどうしても汚れてしまった革製品を「洗いたい」と思うこともありますよね。そんなとき便利なのが、革専用の画期的なお手入れ用品です。
家庭でもできる革のお手入れ:「レザーウォッシュ」で洗ってみよう
革は水に弱い…でもあきらめないでください!近年では、革製のグローブやシューズを家庭で洗える専用洗剤が開発されています。その代表格が、弱酸性・天然成分でできた特許取得済みの「レザーウォッシュ」です。

レザーウォッシュとは、革専用に開発された洗剤で、革を傷めずに汚れを落とせる優れものです。その特徴を簡単に紹介しますね。
- ⚫︎弱酸性で革にやさしい
- レザーウォッシュは液性が弱酸性に調整されており、革を構成するタンパク質にダメージを与えにくい設計です。弱酸性は人の肌と同じような性質なので、手で扱っても肌荒れしにくく安全です。お子さんのいるご家庭でも安心して使えますね。
- ⚫︎天然の栄養成分を配合
- 100%天然由来の成分でできており、洗浄成分だけでなく革に栄養(油分や保湿成分)を補給する成分が入っています。具体的には、羊毛から採れるラノリン(天然油脂)やホホバオイル、ヒアルロン酸など、革に潤いを与える成分が含まれています。洗いながら失われがちな油分を補い、革のしなやかさや風合いを蘇らせてくれるのです。
- ⚫︎革の繊維構造を保護
- レザーウォッシュを使うと、革のタンパク質繊維を水の影響から守りながら汚れを落とせます。つまり、普通に水洗いしたら起こる繊維の変質や硬化・縮みを防ぎつつ、汚れや汗を洗い流せるということです。独自の技術により、水のpHバランスを調整しながら洗浄することで革本来の柔らかさをキープできます。この技術はすでに特許も取得されていて、革のお手入れ業界で画期的な発明なんですよ。
- ⚫︎消臭・除菌効果も
- 汚れを落とすだけでなく、汗のニオイや雑菌もしっかりケアできます。グローブやシューズは汗を吸いやすいので、レザーウォッシュで洗えば清潔に保てて衛生的です。部活や練習で毎日使う道具こそ、こうしたケアで気持ちよく使いたいですね。


上の写真は革のグローブをお手入れしたビフォーアフターの一例です。色合いやツヤ、ハリ感が見違えるようですね!このようにレザーウォッシュで丁寧にお手入れすれば、泥汚れで黒ずんだグローブやカサついたスパイクも新品のようにピカピカに生まれ変わります。まさに「汚れ落とし+栄養補給」で革がよみがえるイメージです。
使い方も簡単で、泡タイプやスプレータイプなら汚れに吹きかけて拭き取るだけ。洗濯機で丸洗いできるタイプもあります。おうちで手軽に扱えるので、天気の悪い日やオフシーズンにまとめてお手入れすることもできます。専門のクリーニングに出すと時間もお金もかかりますが、レザーウォッシュがあれば家庭でもできるケアで大切なグローブやスパイクを長持ちさせられます。
お手入れひと工夫で道具が長持ち!
最後に、日常のお手入れワンポイントです。レザーウォッシュのような専用ケア用品を活用しつつも、日頃からブラッシングや乾拭きで泥やホコリを落とし、風通しの良いところでしっかり乾燥させてあげましょう。使った後にひと手間かけるだけで、革製品のコンディションはぐっと良くなります。「今日はいっぱい汗を吸ったかな?」「泥だらけになったかな?」と道具に声をかけるようにチェックして、頑張った相棒(道具)を労ってあげてください。
お子さんの成長とともに、グローブやスパイクも良い味を出して育っていきます。適切に選んだフィットする道具と、こまめなお手入れで、大切な野球道具を末長く愛用してくださいね。おうちケアの強い味方・レザーウォッシュもぜひ上手に取り入れて、「お気に入りを自分の手で長持ちさせる」喜びをお子さんと一緒に感じてもらえたら幸いです。